環境負荷の状況・リスクと機会・マテリアリティ

環境負荷の状況・リスクと機会・マテリアリティ

環境負荷の状況

当社が行う事業活動においては、サンゲツグループによるGHG排出や商品・見本帳の廃棄に加え、取引先でのGHG排出、また建築現場での使用済み廃材などさまざまな状況・場所において環境負荷が発生しています。当社ではこのそれぞれのスコープにおいて環境負荷の状況を把握し、環境負荷を低減する取り組みを行っています。

【サンゲツを取り巻く環境負荷の状況】

気候変動によるリスクと機会

リスク

リスク

詳細

対応策

物理的リスク

・事務所・ロジスティクスセンターなど拠点への浸水や設備破損などの物的被害
・事業停止による売り上げ減少
・家族を含めた従業員への人身被害

・BCP(事業継続計画)を策定、毎年⾒直し
・備蓄品の確保、避難訓練の実施
・従業員の安否確認手法の整備

遷移リスク

・エネルギー使用に対する規制強化による対応コスト増
・顧客の環境志向・省エネ志向進展への対応が遅れた場合の、他社代替品による販売機会の減少

・省エネ設備への更新、低燃費車両への切換
・「低炭素」「資源循環」型の環境配慮型商品の開発

機会

機会の種類

機会

対応策

製品およびサービス

・消費者の嗜好の移り変わりによる低排出製品やサービスの需要増による収益増

・壁紙:室内の照明効率を高める機能を持った光拡散壁紙の開発、比重の重い原材料(塩ビ)の使用を削減した壁紙の開発
・ガラスフィルム:遮熱機能の高いフィルムの開発
・カーテン:遮熱機能の高いレースカーテンの開発
・床材:製品の厚みを薄くしたフロアタイルの開発、再生材の使用率を高めたカーペットタイルの開発、比重の重い原材料(塩ビ)の使用を削減したフロアの開発

その他資源のリスクと機会

リスク

リスク

詳細

対応策

・プラスチックに対する消費者の嗜好の変化
・プラスチックに対する使用の制限、規制

・壁紙・床材では、製品の多くが塩化ビニル素材、カーテンでは多くがポリエステル素材の繊維を使用しており、事業全体としてプラスチック製品が多い。 弊社が扱う建材の分野でプラスチック製品の使用が制限される可能性は低いと思われるが、そうなった場合には事業全体に大きな影響が出る。

・プラスチックの代替素材や循環型素材などの情報収集をすすめ、商品での使用の検討を行う。

・水ストレスのあるビジネス・商品・サービスに対する消費者の敬遠
・嗜好の変化や水の使用・排出に対する制限、規制

・弊社は繊維製品(カーテン、カーペット、カーペットタイル)を企画・販売をしており、繊維の染色は糸メーカーや染色会社が行うが、そこで過剰な水の利用や汚水の不適切な排出が露呈した場合、その糸で商品を提供する弊社のブランド棄損につながる。

・仕入先における水の利用・排出についての対応状況を、CSRアンケートや実査を通じて確認し、適切な対応を求める

機会

機会の種類

機会

対応策

・プラスチック代替素材や循環型素材、環境負荷の低い製品の開発により、環境意識の高いユーザーから選ばれることによる販売量の拡大とブランドイメージの向上

・住宅ではゼロエネルギーハウス(ZEH)、ビルにおいてはゼロエネルギービル(ZEB)の供給が増えている。加えて、CASBEEやLEEDなど建築物の環境性能認証制度が広がりを見せており、この分野への対応の強化は、国内のみならず海外への商品供給においても有用

・建築物の環境影響評価システムなどの要件を満たす商品の拡充を進めている。

・水ストレスの小さいビジネスモデル・商品・サービスであることを示すことでのブランドイメージの向上

・従来の商品より水の使用が少ない商品、汚水の排出が少ない商品を開発・販売により、環境意識の高いユーザーから選ばれることによる販売量の拡大

・製造時に水の使用が少ない商品の開発
原着ナイロン、原着ポリプロピレン製カーペットタイルなど(原着:水を使用しての染色を行わず、繊維を作る際に素材に色を練りこむ製法)
・使用時に汚水の排出が少ない商品の開発
ワックスフリー床材(床材は、美観維持のためワックスでのメンテナンスを推奨する場合が多いが、メンテナンスでのワックスが不要なワックスフリー床材では、ワックスおよび剥離剤での汚水が発生しない)

廃棄物排出・管理のリスクと機会

リスク

リスク

詳細

対応策

・処理費用の高騰による経費増加と資源循環が進まないことでブランドイメージ低下

・塩化ビニル等プラスチック製品の廃棄コスト増
・複合素材についてはリサイクルが困難

・商品のデッドストック抑制による総廃棄量の削減
・商品の端材を削減する取り組みの推進
・有価売却できる不要物の特定と売却先の確保
・リサイクル技術の進展による処理単価の安い分類での処理への移行

機会

機会の種類

機会

対応策

・処理量の削減とリサイクルの進展によるブランドイメージの向上

・商品のデッドストック抑制による総廃棄量の削減
・商品の端材を削減する取り組みの推進
・有価売却できる不要物の特定と売却先の確保
・リサイクル技術の進展による処理単価の安い分類での処理への移行

化学物質の取り扱いのリスクと機会

リスク

リスク

詳細

対応策

・使用禁止物質の誤使用などによるブランドイメージの低下

・商品に人体に影響がある化学物質が含有し、それを起因とする障害が発生した場合の、補償問題などのリスク
・規制がある化学物質の含有による輸出停止の影響

・品質管理体制の強化(スペースプランニング部門に「品質管理技術室」を新設)および品質管理専任人材の拡充。
・管理対象物質の特定と、メーカーへの使用状況確認の実施。
・インターネットや業界団体への確認により、国内外における化学物質(規制対象化学物質等)に対する調査の実施。
・管理対象物質の明確化とサプライチェーンでの化学物質管理の段階的な実施。

機会

機会の種類

機会

対応策

・適切な化学物質管理を行うことでのブランドイメージの向上
・顧客へ商品に対する安全・安心感を提供し、「信頼される品質」の確立による商品の売上増

・管理対象物質の特定と、メーカーへの使用状況確認の実施

マテリアリティ(重要課題)

当社では、環境面における重要課題を以下の4つと捉え、それぞれの課題に対して取り組みを行っていきます。

事業活動における環境負荷

GHG排出量・エネルギー使用量の削減、廃棄物の削減、リサイクル率の向上
詳細はこちら 気候変動への対応 資源循環

サプライチェーンの環境負荷

グループ環境負荷の把握と低減プラン策定
詳細はこちら スコープ3への対応

見本帳リサイクル

リサイクル処理キャパシティの向上、リサイクル率の向上
詳細はこちら 見本帳リサイクル

環境商品の開発

低炭素、資源循環に資する商品の開発
詳細はこちら 商品を通じた地球環境保全