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サンゲツ
Project Report
株式会社王将フードサービス/
アンドナデザイン/
株式会社アークス・コーポレーション

※本ページの掲載情報は取材当時(2017年8月)のものです。

飲食店の過酷な床環境にも対応、メンテナンス性とデザインの両立

餃子の王将 近鉄奈良駅前店は2017年5月下旬にオープン。奈良公園や東大寺をはじめとする歴史的な観光名所の最寄り駅に位置し、国内外問わず多くのお客さまが訪れる店舗です。
今回、店舗の床材としてサンゲツの繊維系床材、フロテックスシートの木目柄が採用されました。
古都奈良にふさわしいデザインと油汚れの対策、歩行の負担軽減など床材に求めたものとは…
その経緯や採用のポイントを店舗運営の株式会社王将フードサービス様、デザインを手がけられたアンドナデザイン様、メンテナンスをされているアークス・コーポレーション様に伺いました。

床材に求めたものとは?

1日中歩き回る店内、滑りにくく、足への負担に配慮した床材を

株式会社王将フードサービス
エリアマネージャー
澤山 康典様

現在、床材はどの店舗もカーペットタイルを採用しています。業務上避けられない油はね、油汚れなどは、塩ビシートや磁器タイル等の硬質床材では滑りやすくなり、転倒の危険性が高まります。スタッフの働きやすさも重要な点で、一日中店内を動き回るため足への負担にも配慮しています。ただ、王将の店舗は、お客さまやスタッフが一日に何往復もするので動線部分の歩行量が非常に多く、汚れはすぐに付きます。

フロテックスは清掃作業の負担が少なく、台車の跡も残りにくい

2017年5月下旬にオープンした近鉄奈良駅前店の床はこうした点にも対応できているうえ、清掃作業も負担が少ないと聞いています。また、荷物を運び出す際の台車の跡も残らず、復元力に驚きました。今後は経年状態やランニングコストに注目しながら多くのお客さまをお迎えしていきたいと思います。

女性・外国人観光客が多い店舗で和の落ち着いたイメージでくつろぎを

近鉄奈良駅前店のデザインイメージはこれまでの店舗とは大きく異なり、エリア内のもう1つの店舗や他の店舗と比べて女性客の比率が高く、女性同士でのこ来店もあります。また、来店されるお客さまの3割は外国人観光客と同エリアの別店舗と比べて多く、たくさんの方に和の落ち着いたイメージの中で寛ぎながら食事をお楽しみいただけているのではないでしょうか。

なぜフロテックスだったのか?

デザイン、機能性の観点から提案

アンドナデザイン
楢﨑 秀明様

近鉄奈良駅前店は、海外からの旅行者も多いので内装デザインは古都奈良を印象付けられる和の要素を取り入れ、和の色調をベースとしました。これまでの店舗に比べ色数を抑え、家具や照明もコンセプトに合わせ全体の統一感を意識しています。
これまで、王将さんの店舗の床材はカーペットタイルでした。オープンキッチンスタイルで油はねや油汚れは避けられないため、安全面を考慮しての選択です。一方でカーペットタイルでもデザイン性の高い毛足の長いものは油汚れが発生する飲食店店舗には向かないため、選択肢にはオフィス等に使うシンプルなストライプパターンのものがほとんどでした。そうした中で、木目柄の繊維系床材としてフロテックスシートの存在を知り、デザイン、機能性の観点から近鉄奈良駅前店のデザインコンセプトを実現できる床材として、王将さんに提案しました。

耐久性も高く、洗浄もできる ランニングコストを抑えられるメリットも

一番のポイントは飲食店で重要なメンテナンス性です。カーペットタイルの場合、飲食物をこぼした時のシミや経年による黒ずみが生じることから定期的に貼り替えが必要ですが、その場合は部分的な貼り替えでは色ムラが発生してしまいます。フロテックスシートは洗浄できるうえ、乾燥時間も短縮されるということだったので懸案事項も解決できると感じました。ただ、従来使用していたカーペットタイルと比べてイニシャルコストが上がる点が最大の課題でしたが、機能を詳しく見ると耐久性があり、洗浄もできる床材であることが分かりました。このため、長期的にはランニングコストを抑えられる点をメリットに、近鉄奈良駅前店で採用していただくことができました。
長期経過には注意する必要がありますが、メンテナンス業者さんからの評判も良いので安心しています。また木目柄の床材を使えたことで全体的に空間が明るく、統一感が生まれたと感じます。

メンテナンス時間短縮を実現

株式会社アークス・コーポレーション
山本 修造様

清掃面での大きな特長は、汚れが落としやすく、メンテナンス時間が短縮できる点です。近鉄奈良駅前店では汚れが取りきれないということが無く2週間に1回の頻度で清掃を行っています。メンテナンスは、電解水と少量の洗剤、40度のお湯を散布し、青パッド(ナイロンパッド)をかけて汚れを除去していきます。一般的なカーペットタイルと比べて汚れが奥に入り込みにくいようで、洗浄液を散布後すぐに汚れが浮いてくるので待ち時間無く清掃作業に取り掛かることができます。

汚れの残しがないかの見極めが難しいため、弊社では現場の責任者がパッドによる洗浄作業を行うことになっていますが、このフロテックスシートは洗浄が済んだ部分と未対応部分の差が一目で分かるので、新人のOJTにも向いていると感じています。また、一般的なカーペットタイルを使った店舗では乾燥に時間がかかり、翌日のオープン時間でも乾ききらないケースもありますが、フロテックスシートでは翌朝には乾繰します。白パッド(ヤーンパッド)による乾燥の空拭きも不要です。

パッド洗浄
汚水を吸引
メンテナンス前(手前)と、メンテナンス後(奥)の床の違い
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