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顧客ニーズから生まれた商品だった!? 開発者インタビュー

株式会社サンゲツ 床材ユニット 商品開発課
ペット向けフロアチーム
朝倉麻里(左)、山本拓磨(中央)、長谷川みつき(右)

「ペット向けフロア」はどのようにして生まれたのか?
商品が誕生するまでの開発秘話をインタビュー!

サンゲツの「ペット向けフロア」。商品の開発には、さまざまな葛藤や思いもよらぬお客様からのヒントがありました。
ペット向けフロアチームのリーダー・山本拓磨が振り返ります。

飼い主さまの隠れたニーズから、
ワンちゃんネコちゃんが
安心・安全に暮らせる
床材開発がスタート。

「わんにゃん消臭フロア」「わんにゃん消臭フロア[ハード]」は、愛犬・愛猫だけでなく、人も快適に暮らせる「家族みんなに優しい床」を目指して開発した商品です。
もともと「消臭快適フロア」というペット向けの床材はあったのですが、9点だけのラインアップでした。しかし近年、愛犬や愛猫のために住まいを考えたいというご家庭が増え、9点では選択肢が限られてしまうと感じたのです。
もっとデザインのバリエーションを増やしたり、機能を改良できる余地があるのではと考え、まず消臭機能をアップ。さらに点数も大幅に増やして、「わんにゃん消臭フロア」が誕生しました。
また、「わんにゃん消臭フロア[ハード]」ですが、実はサンゲツの既存商品である「ノンスキッド」という床材がベースになっています。
これはマンションの共用廊下やバルコニーなど、雨に濡れても滑りにくい土足用床材として使用されるもので、サンゲツとしては室内向けの床材ではありませんでした。
しかし、その耐久性と滑りにくさがSNSを中心に注目を集め、いつしか愛犬家のお客様の間で「愛犬のため床に敷くフロア」として広まっていったんです。
このアイデアをヒントに、「わんにゃん消臭フロア[ハード]」開発プロジェクトが始動。「ノンスキッド」の滑りにくさ、頑丈さに加え、ペットとの暮らしに欠かせない機能の追加を目指しました。
一方で、消臭機能はなく、滑りにくさとキズつきにくさに長けた商品が「フロテックスシート」です。既存商品ですが、とにかく滑りにくさを求めたいというお客様におすすめで、「ペット向けフロア」としてラインアップに追加しました。

バルコニー
バルコニー

マンションの共用廊下やバルコニーに使用される
「ノンスキッド」

滑りにくさと消臭性能の両立を、
新たな技術で実現した
ワンちゃんネコちゃんに優しい床材。

「わんにゃん消臭フロア[ハード]」の開発を始めるにあたり、まずは「滑りにくさ」「クッション性」「消臭性」「耐久性」という4つの要件を満たす床材を目標としました。
その中で特に課題となったのが、滑りにくさと消臭性の両立です。通常、滑り止めの機能をつけるためには、表面が凸凹している必要があります。しかし、消臭機能をつけるためのコーティングには比較的フラットな表面が床材には必要なのです。
「わんにゃん消臭フロア」はこの課題を解決していましたが、「わんにゃん消臭フロア[ハード]」は構造上この両立が難しい。そこで私たちは消臭機能を付与するやり方をこれまでとは変え、新たな方法を試みました。
このアプローチにより、滑りにくさと消臭性の両立に成功。現在の市場では珍しい特別な床材を開発できました。
もちろん機能だけなく、インテリア性にもこだわりました。ペットの日常的な使用を考慮し、汚れや傷が目立ちにくいデザイン。さらにペット向けフロアシリーズとして3タイプで30品番以上もの豊富なバリエーションをご用意することで、ペットとの暮らしを安全で快適に、インテリアの美しさも損なわない理想的な空間づくりをお手伝いできる床材が完成しました。

フロアのサンプル

デザインにもこだわったペット向けフロアのサンプル

お客様の声にしっかり耳を傾け、
機能性とデザイン性のある床を。
家族みんなが快適に暮らせるために。

商品の信頼性を確保するため、動物行動学の専門家や建築家の先生にご協力いただき、本格的な性能試験も実施しました。
犬の自然な動きをデータ化できるよう専門の試験装置を社外の知見もお借りしながら開発し、実際の使用環境に近い条件で評価しています。
先生からは「クッション性がワンちゃんたちにちょうどいい」という評価をいただき、現状で最高の商品が開発できたと自負しています。
現在、サンゲツとしては床材を中心にペット向けアイテムを展開していますが、ゆくゆくは壁紙やファブリックもさらに広がるといいと思っています。いつか「愛犬・愛猫と暮らす住まいづくりなら、サンゲツ」と言っていただけると嬉しいですね。
ペット向けフロアを通じて、たくさんの方から感想やご要望をいただけると思います。それらの貴重なご意見をもとに、飼い主さまにも、ワンちゃんネコちゃんにも、どちらにも寄り添った商品を開発できたらと思います。

山本

「今後もより良い床材をつくっていきたい」と話す山本