当社の事業活動は、主⼒製品の壁紙の⽊材資源使⽤や、製造・配送・施⼯の過程での化石エネルギー使⽤など、⾃然資本と密接に関わっており、⾃然資本の保全および回復は、⾮常に重要な課題と認識しています。また、当社の事業と関連の深い建設業界においても、設計段階での調達物品の選定にあたり、CO2の排出削減や資源循環に貢献する商品を選ぶニーズは⽇増しに高まっており、⻑期的な企業価値の向上に向けて、この課題への対応は必須であると認識しています。当社は、⾃然資本に関する課題において、気候変動、資源循環、自然共生を軸に、さまざまな施策を⾏っています。この3つは、それぞれがお互いに影響し合っているため、それぞれの取り組み間でのトレードオフを回避しつつ、相乗効果が出るよう統合的に推進することが重要です。例えば、太陽光発電を設置するために、当社にとって重要な⾃然資本である⽊材を伐採しては意味がありません。環境問題は、社会にとって喫緊の課題であり、今後も、商品企画・開発から製造・調達・提案・配送・施⼯・廃棄に至るまで、事業活動のさまざまな点から課題解決に取り組んでいきます。
当社では、環境保全に取り組んでいくことは、より良い住空間を提供する企業として当然の責務と考え、環境理念・環境方針を定めています。この方針に基づき、環境マネジメントシステムを運営し、継続的な環境保全活動を推進します。
サンゲツは、快適な住空間の提供を通じ、より豊かな生活を実現するための役割と責任を担っている。
当社の事業活動は環境との関わりが深く、その活動の中で環境保全に取り組んでいくことは、企業として当然の責務である。これらの観点から、自らの事業活動における環境負荷の低減はもとより、地球環境の保全に配慮し、より良い住環境の創造に努める。
(1)事業活動における環境負荷の低減
(2)サプライチェーンにおける環境負荷の把握と低減
(3)環境商品の開発・拡充
(4)見本帳の回収・リサイクル体制の構築と拡大
当社の環境マネジメント推進体制は、社長を委員長とし全社を横断的に統括するESG委員会にて環境分科会を設け、課題解決に向けた取り組みの進捗管理を行っています。また、当社はISO14001の認証取得を通じ、環境マネジメント推進体制の継続的改善に努めています。
環境マネジメントシステムを統括するISO管理責任者のもと、これを補佐するISO事務局を設置し、各事業所において環境活動を実施しています。直近では2024年8⽉に「維持」審査を受け、「認証維持」となりました。(認証範囲の従業員⽐率:34.1%)
当社では、気候変動を始めとする環境リスクは事業運営に障害を引き起こすリスクのひとつと考えています。2022年度からは全社リスク管理委員会に気候変動リスク部会を新設し、気候変動の原因となる事業活動に伴うGHG排出量を管理し、目標値を設定して排出量低減活動を行っています。その活動の進捗状況はリスク管理委員会に報告され、さらに取締役会においてリスク管理委員会から報告を行い、管理監督を受けています。
当社の事業活動は商品開発・流通を主体にしています。
商品製造については仕入先に委託していますが、高品質で環境に良い商品を提供するために、商品のライフサイクルを通じた環境負荷低減活動を継続する必要性があると考えています。
これまで当社は、当社基準の評価項目に沿って仕入先評価と工場運営の改善・環境対応・商品の品質向上につなげてきました。また、中部ロジスティクスセンターⅡに環境試験室をはじめとする試験施設を設置の上、適切な品質管理体制を整備しています。現在、当社ではサプライチェーンにおけるCSRへの取り組み強化に向け「サンゲツグループCSR調達方針」および「サンゲツグループお取引先さま向けCSRガイドライン」を策定、仕入先の対応状況についてアンケート調査を実施し、必要に応じて訪問指導を行うなどの対策を講じることで、環境対応についての体制づくりを進め、環境負荷低減を推進しています。
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