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2021年04月19日
株式会社サンゲツ(本社:愛知県名古屋市、代表取締役 社長執行役員:安田正介)は、世界的に有名な建築家、隈研吾氏とのコラボレーションによる「KAGETOHIKARI(カゲトヒカリ)」コレクションを4 月22 日(木)に発売します。

「建築と人間の関係」を見つめ、経年変化する天然素材を用いて自身の建築美学を具象化、世界的に評価を受けてきた建築家、隈研吾氏。一方、江戸時代に創業し、紙を主体とした襖・屏風からはじまり、現在、住宅から公共施設などあらゆる建築物に使用される内装材を扱うサンゲツ。

「伝統的な日本の美を壁紙・床材に如何に表せるか」をテーマに両者が対話を重ね導き出したものは、空間に現れる陰影の中で、かすかな光の移ろい、揺らぎ、重なりという「カゲ」と「ヒカリ」による表情を生み出すことでした。そして、その新しい表現を持つ壁紙、床材を実現させるために、卓越した技術を持つ日本全国の技術者・職人たちが加わりました。

隈研吾氏、技術者・職人、サンゲツの三位一体で3 年を越える歳月を経て、今ここに日本人の美意識と建築空間をつなぐ「KAGETOHIKARI」コレクションが誕生しました。

同コレクションは、当社初となる壁紙と床材を同一テーマで商品開発したプロジェクトであり“新しい空間を創りだす人々にデザインするよろこびを提供する” 当社のブランド理念「Joy of Design」を体現する取り組みです。 

   
       建築家 隈 研吾氏

                  

五感はもっと、 素材を知りたがっている
 隈 研吾 × サンゲツ「カゲトヒカリ」

元来より日本人は、光と影の世界観や陰影に美しさを感じ、大切にしてきました。その中でも『陰(カゲ)』の中にある光の移ろい、重なり、不完全さ、美しさを見つけだしてきたと思います。そこで、今回は『カゲトヒカリ』をテーマとし、素材感による温もり、手触り感、五感に響くデザインを表現したいと考えました。また、形の原型とも言える「点」「線」「曲線」といった普遍的な要素を用いてデザインを構成することで、建物と人、地域性を考えていく際の基盤となるように設計しました。                 
ー 建築家 隈 研吾

西洋文化で重視されるのは「ヒカリ」であり、カゲに差し込むヒカリの美しさに人は魅せられてきました。一方、日本文化において大切にされてきたのは「カゲ」であり、私たちは「カゲ」が重なる陰影の中に美しさを見出し、美しさに陰影を活用してきました。新しい「カゲトヒカリ」コレクションでは、「カゲ」の美しさに焦点をあて、職人・技術者のみなさんと共に隈さんの想いを形にすることに全力を尽くしました。                       
ー 株式会社サンゲツ 代表取締役 社長執行役員 安田 正介

隈 研吾× 安田正介 対談動画公開
 

オノマトペが使い手の想像をかき立てる
KAGETOHIKARI コレクションは、「しゃらしゃら」「もわもわ」「つぶつぶ」3つのカテゴリーで構成しています。
隈研吾氏がさまざまな「カゲ」に見出した美しさをオノマトペを頼りにデザインし、商品名にも採用しました。
 
 レイヤーの奥行きを感じる「しゃらしゃら」
 やわらかな霧のようにけぶる「もわもわ」
 粒子による陰影が表情豊かな「つぶつぶ」

身体的感覚に通じ、受け手により捉え方が異なるオノマトペという表現手法を用いることにより、実際にこの商品を使う方々に、より想像をかき立ててもらい、自由な発想で空間をデザインして欲しいという願いを込めています。

 
しゃらしゃら 
SHARA SHARA

 
もわもわ 
MOWA MOWA

 
つぶつぶ 
TUBU TUBU


日本が誇るものづくり ― カゲトヒカリができるまで
究極のものづくりに挑戦した「カゲトヒカリ」は、全国の職人、技術者たちの叡智と技術の結集により実現しました。


編む  株式会社ヨネセン(奈良県香芝市)
創業60 年、染色工場でありながら特殊糸の加工も得意とするヨネセンが、隈氏が求める糸づくりに挑戦しました。
丸編み用のニット機を用いて針の本数と回転数の緻密な組み合わせを計算、幾度となく試験を行い、自然素材に見られる美しい不均一さを表現したニットデニット糸が誕生しました。さまざまな方向に糸が曲がるランダムな表情は、隈氏が目指した風合いそのものです。


織る  山本産業株式会社(大阪府和泉市)
山本産業は大正10 年に創業し、カーペット製造においてさまざまな分野からのニーズに応え続けてきました。
今回は、隈氏のイメージを表現する製法として細かいカット& ループを採用。試行錯誤を繰り返し、理想の高低差を導き出しました。「カゲトヒカリ」のために開発されたニットデニット糸、グラデーション糸の特徴を最大限に活かし、カゲの持つ複雑さをカーペットタイルで表現しました。

  
重ねる  小嶋織物株式会社(京都府木津川市)
創業100 年を迎える小嶋織物は、天然素材の麻や綿を使用して襖紙や織物壁紙を製造してきました。
今回のプロジェクトでは、素材や形状の異なる糸同士を撚り合わせる糸のデザインからはじまり、染色、糸の設計、織機による機織り、そして、さまざまな質感の紙との重ね合わせと、手加工を中心とした職人たちのチームワークで隈氏のオーダーに応えました。繊維の撚れが美しい、カゲの揺らぎ、移ろいを表現した織物壁紙を生みだしました。


漉く  株式会社杉原商店(福井県越前市)
約1500 年の歴史を持つ越前和紙は、私たちの生活のさまざまな場所に利用されてきました。そこで培われた技術もまた、今回の「カゲトヒカリ」のものづくりに活かされています。
越前和紙の風合いを活かしつつ壁紙としての厚みを持たせるために、楮(こうぞ)の量を調整。デザインのポイントとなる紐状の楮とのバランスを見ながら試作と施工検証を行い、隈氏が想い描いた手加工の優しさを持つ壁装材が創りだされました。


商品ラインアップ


しゃらしゃら 
SHARA SHARA

どこまでも深みが続くように
幾重にもかさなった線が風になびくと鳴る「しゃらしゃら」という音。線に生じる「カゲ」が織り成す奥行き感を表現しました。

壁紙:KAG-103-C
和紙を漉く過程での褚繊維をそのまま利用し、線の重なりを形にしました。

カーペットタイル:KAG-202-T
グラデーション糸を用いたベースに単色の水平・垂直・斜めグリッドをランダムに配置し、線の重なりによって生まれる「カゲ」の奥行き感を追求しました。



もわもわ
MOWA MOWA

揺らぎの連続が移ろいゆく
「ヒカリ」の中に現れる「もわもわ」とした有機的な「カゲ」の形。ゆっくりと流れる時間の移ろいと空気感を表現しました。

壁紙:KAG-301-C
織物の持つ撚れ(よれ)や不安定な素材の特徴をあえて意匠に利用。ベースにアルミ紙を置き、奥行きのある光沢感を創りだすことで、光の角度によって異なる揺らぎが現れます。

カーペットタイル:KAG-405-T
「カゲ」が揺らぐ様を大小の有機的な曲線で構成しました。染色ピッチを長くとったグラデーション糸を用いることで色の揺らぎと線の揺らぎを組み合わせ、移ろいによって「カゲ」が動いている様を表現しています。



つぶつぶ
TUBU TUBU

屹立するつぶたちの表現力
「カゲ」の中のつぶつぶ。その不均一さや凹凸感のバランスを追求することで、「カゲ」が本来生みだしている力強さや温かみを表現しました。

壁紙:KAG-503-C
和空間にあう商品を目指し、職人の手塗りによる不規則な凹凸と塗りムラを活かし、陶器のように仕上げました。

カーペットタイル:KAG-602-T
大小さまざまに粒の大きさをデザインし、それらの粒の配置による粗密さや、さらに細かな凹凸を加えることで「カゲ」の持つ豊かな表情を追求しました。ニットデニット糸を用いたカットパイルとグラデーション糸により、粒一つ一つの不均一さを強調することに成功しました。



特設サイト KAGETOHIKARI ブランドサイト
        

「KAGETOHIKARI(カゲトヒカリ)」コレクション発売にあわせ、KAGETOHIKARI ブランドサイトを開設します。

「カゲトヒカリ」プロジェクト
その挑戦の始まりから、隈研吾氏のアイデアの源泉と思想プロセス、技術者・職人の匠の技を結集した製作工程まで、商品ができるまでの道のりを紹介します。
「カゲトヒカリ」の世界観をぜひお楽しみください。


             隈 研吾氏 アイデアスケッチ

KAGETOHIKARI ブランドサイト
https://www.sangetsu.co.jp/newproduct/kagetohikari/


「隈 研吾× サンゲツ KAGETOHIKARI」オンラインプレゼンテーション
内容:カゲトヒカリ 壁紙・床材の商品開発担当者による商品説明
日時:2021年5月13日(木) 10:00~ / 15:00~
   2021年5月14日(金) 15:00~ / 18:00~  
   2021年5月18日(火) 10:00~
お申し込みURL:https://v2.nex-pro.com/campaign/23863/apply

※KAGETOHIKARI(カゲトヒカリ)コレクションは、同日発売の壁紙見本帳「XSELECT(エクセレクト)2021-2024」にも掲載します。



◇リリース原本:2021-02「カゲトヒカリ」