アクセントクロスとは? 効果やメリット、選び方を徹底解説

お部屋の壁紙選びは、おしゃれな空間づくりに欠かせないポイントの1つです。一方で、「どの部屋も似たような雰囲気になってしまいそう」「単調な印象になるのは避けたい」と感じている方も多いのではないでしょうか。
今回は、お部屋のコーディネートに取り入れたいテクニックとして「アクセントクロス」を紹介します。アクセントクロスを取り入れる効果・メリットや、選び方のポイント・注意点にもふれていますので、ぜひ参考にしてください。
アクセントクロスとは
アクセントクロスとは、壁面の一部に他の面とは異なる色・柄のクロスを取り入れることを指します。すべての壁面に色や柄を用いるのではなく、一部に限り取り入れる点が大きな特徴です。
アクセントクロスは視覚的なインパクトが強く、お部屋のコーディネートを一段グレードアップさせられる手法といえます。一方で、インパクトが強いだけに色や柄の選び方のコツを押さえておくことが重要です。
アクセントクロスを取り入れる効果・メリット
アクセントクロスを取り入れることで、具体的にどのような効果やメリットを得られるのでしょうか。とくに重要な2つの効果について解説します。
お部屋の空間にメリハリをつけられる
壁の一部に他とは異なる色・柄を取り入れることにより、お部屋の空間にメリハリをつけられます。すべての壁を同じ色・柄で統一する場合と比べると、目を引くポイントを作れる点が大きなメリットです。
たとえば、テレビの背面や絵画・写真を飾る壁面にアクセントクロスを採用することで、おしゃれな空間を演出できます。壁面が単調な印象になるのを避けたい方におすすめのテクニックです。
お部屋の奥行き感を演出できる
アクセントクロスは、選び方次第でお部屋の圧迫感を和らげ、奥行き感を演出する効果が期待できます。お部屋が実際よりも広く感じられるケースも少なくありません。
スペースが限られている空間の圧迫感を軽減したい場合や、より広く感じられる空間にしたい場合には、アクセントクロスがもたらす効果を活用してみてはいかがでしょうか。
トータルコーディネートがしやすくなる
アクセントクロスを取り入れることで、お部屋に設置する家具に合わせて色や柄を選ぶなど、トータルコーディネートがしやすくなるというメリットもあります。あくまでも一部の壁に取り入れるため、家具などと合わせてインパクトのある色や柄の壁紙を採用することも可能です。
アクセントクロス選びで押さえておきたい5つのコツ
アクセントクロス選びのポイントを紹介します。視覚的なインパクトの強いアクセントクロスを選ぶ際には、次の5点を意識しましょう。
1. 場所
はじめに、どのお部屋にアクセントクロスを取り入れるのかを決めましょう。お部屋の主な用途に合わせて選ぶことで、アクセントクロスの効果を引き出せます。たとえばリビングには、インテリアにテイストを合わせたアクセントクロスや、木目やコンクリートなど飽きのこないマテリアル柄、寝室には落ち着いた空間を演出できるシックなカラーのアクセントクロスを取り入れるとよいでしょう。
また、お部屋のどの壁にアクセントクロスを取り入れるかも重要なポイントです。お部屋の「見どころ」となる場所としてどの壁面が適しているか、設置する家具などとの兼ね合いも考慮して決めておくことをおすすめします。
2. 面積
アクセントクロスをどの程度の面積に採用するかも重要なポイントの1つです。一般的には、お部屋の壁面全体のうち2〜3割程度にとどめるとよいでしょう。たとえば壁が4面あるお部屋であれば、いずれか1面をアクセントクロスにする、といったイメージです。
アクセントクロスを多用しすぎると、かえってインパクトが薄れてしまったり、統一感に欠ける印象を与えるお部屋になってしまったりするおそれがあります。
3. 色・柄
アクセントクロスの色や柄は、お部屋のイメージを大きく左右する要素といえます。一般的には、他の壁紙との違いがひと目でわかるインパクトのある色を選ぶのが得策です。
また、色の明度や彩度についても意識しましょう。明度とは、色の明るさを表す指標のことです。明度が高い色ほど光を反射しやすく、お部屋を広く見せる効果が期待できます。一方、明度が低い色には引き締め効果があるため、奥行き感のある空間に仕上げることも可能です。
彩度とは、色の鮮やかさを示す指標のことです。彩度が高いほど鮮やかで目を引きやすい色になります。ベースとなる壁紙の彩度が高い場合、アクセントクロスも高彩度の色を選ぶのがおすすめです。お部屋全体の統一感を損なわないためにも、高彩度と低彩度の壁紙が混在しないように注意しましょう。
4. 素材
壁紙の質感にも注意が必要です。色のバランスに問題がなかったとしても、壁紙の質感が統一されていないと、アクセントクロスだけが浮いて見えることにもなりかねません。
反対に、あえてアクセントクロスのみベースの壁紙とは異なる質感の壁紙を用いる方法もあります。この場合、家具やインテリアと質感をそろえると統一感のあるコーディネートになるでしょう。
5. 機能性
アクセントクロスはデザイン面だけでなく、機能性にも着目して選ぶことが大切です。アクセントクロスを取り入れるお部屋の用途や場所に合った機能性を備えているものを選びましょう。
たとえば、キズが付きにくい、汚れが拭き取りやすい、調湿効果があるなどの機能を備えている壁紙を選ぶことも可能です。キッチンやトイレなど、キズや汚れ、湿気を気にしたい空間には色や柄とあわせて機能性を確認しておくことをおすすめします。
アクセントクロスのおすすめの選び方
アクセントクロスを選ぶ際には、選び方の基準を決めておくことが重要です。おすすめの選び方を3パターン紹介しますので、ご自身に合った選び方を決める際の参考にしてください。

※写真はイメージです。
1. 理想とするお部屋のイメージで選ぶ
どのようなお部屋にしたいのか、理想とするイメージを先に決めておく方法です。一例として、「落ち着いた印象のお部屋にしたい」「温もりが感じられるお部屋にしたい」といったイメージを決めておくと、取り入れるアクセントクロスの色や柄を選びやすくなります。
一般的に、赤やオレンジ、黄色といった暖色系の壁紙はにぎやかで活発な印象を与えます。一方、青やグレーといった寒色系の壁紙を取り入れることで、落ち着きのあるクールな印象の部屋にすることも可能です。
2. お部屋の利用目的に合わせて選ぶ
お部屋の利用目的や普段の過ごし方を基準に、アクセントクロスを選ぶ方法もあります。たとえば、ダイニングルームであれば食事の時間を楽しく演出したい、寝室や書斎であれば落ち着いて集中できる雰囲気にしたいといったように、具体的な利用シーンをイメージするとよいでしょう。
寝室や書斎には落ち着いた空間にするためにシックなカラーを、水まわりなど清潔感を出したいお部屋にはホワイトやブルーを基調とした爽やかなカラーが適しています。
3. インテリアの色に合わせて選ぶ
お部屋に設置している家具や設備などの色やトーンと合わせるのも1つの考え方です。インテリアとテイストを合わせることで、統一感のあるお部屋に仕上げられます。
たとえば、ブラウン系の家具がメインのお部屋なら、アクセントクロスにもブラウン系を取り入れることでまとまりのあるコーディネートが可能です。反対に、鮮やかな色のインテリアが置かれているお部屋なら、アクセントクロスにはインテリアが映えるような落ち着いた印象の色を選ぶことでインテリアを際立たせる効果が期待できるでしょう。
アクセントクロスを選ぶ際の注意点
アクセントクロスを選ぶ際に、気をつけておきたいポイントを紹介します。壁紙選びの失敗を防ぐためにも、次の3点を意識しましょう。
既存の壁紙との違いがはっきりわかる色・柄にする
ベースの壁紙とアクセントクロスの色・柄にはっきりとした違いが感じられないと、アクセントとしての効果が得られない可能性があります。たとえば、ベースの壁紙が白系の場合、アクセントクロスに淡いベージュ系などを取り入れてもあまり効果が期待できません。周囲の壁紙とは明確に異なる色・柄の壁紙を選ぶのがポイントです。
通常の壁紙選びでは、お部屋の壁全面に施工することを前提に考えるのが一般的です。そのため、アクセントクロスを選ぶ際にも無難で落ち着いた色・柄のものを選んでしまいかねません。あくまでもアクセント効果を得るための壁紙であることを念頭に置いて、印象的な色・柄のものを選びましょう。
室内の色を3色までにとどめる
室内の色は3色までにまとめるよう意識することも重要なポイントです。ベースカラー1色に加え、あと2色をどう配置するかを考えていくとよいでしょう。
【配色例】
①白:ベースの壁紙
②ブラウン:家具
③グリーン:アクセントクロス、カーテン
使われている色が多すぎると、雑然とした印象のお部屋になりがちです。既存の壁紙や家具などとコーディネートする場合には、どの色をアクセントクロスと合わせるかを決めておくことをおすすめします。
サンプルを取り寄せる際は大きいサイズで
アクセントクロスを選ぶ際には、カタログやWEBサイトに掲載されている画像だけで判断しないほうが得策です。写真と実物では質感が異なっていたり、光の加減などによって色の見え方が違っていたりするケースも少なくありません。
こうした見た目の相違を回避するには、壁紙のサンプルを取り寄せることをおすすめします。できるだけ大きなサイズのサンプルを取り寄せることで、施工後のお部屋をイメージしやすくなるでしょう。
アクセントクロスでお部屋のイメージチェンジを実現しよう
アクセントクロスは、お部屋に視覚的なインパクトをもたらすアイデアの1つです。壁紙の色や柄に変化をつけることで、お部屋の印象を大きく変えられます。また、アクセントクロスの選び方次第では圧迫感が和らぎ、お部屋が広く感じられる効果も期待できるでしょう。
アクセントクロスを取り入れたお部屋のイメージをつかむには、実際の施工例を見ておくのがおすすめです。サンゲツでは、サンゲツアイテムを素敵に取り入れてくださっている一般ユーザーの皆さまのInstagram投稿をピックアップしてご紹介しております「#マイサンゲツ」というコンテンツがあります。さまざまなコーディネート例を参考に、ご自身がイメージするお部屋づくりを実現してみてはいかがでしょうか。
また、サンゲツでは壁紙、床材、カーテンのコーディネートをシミュレーションできる「Myコーデ®」というサービスがございます。本記事でご紹介したアクセントクロスのコーディネートをイメージしたい方はぜひチャレンジしてみてください。