マテリアリティの特定

マテリアリティの特定

サンゲツグループのESG課題に関するマテリアリティの特定

 サンゲツグループは、社会的要請や当該業界の重要テーマを踏まえ、社会および長期投資家にとっての重要度と当社事業の持続的成長への影響からマテリアリティを特定しました。これらのテーマは、長期ビジョンの実現に向けた重要項目であり、事業計画と連動しながらPDCAサイクルを回していきます。

STEP 1STEP 1
テーマの選定

GRI、SASB、ISO26000など主要な国際的ガイドラインを参照

STEP 2STEP 2
マテリアリティの特定

社会にとっての重要テーマ、サンゲツにとっての重要テーマを抽出・マッピングしてマテリアリティを特定

STEP 3STEP 3
承認

特定したマテリアリティについて、社内外の意見を受け、意思決定機関で承認決定

STEP 4STEP 4
目標設定と評価

特定したマテリアリティの対応方針、目標の設定、活動の評価と改善計画の実行

長期ビジョンとマテリアリティテーマ

マテリアリティマップ

特筆すべきマテリアリティ

区分

マテリアリティ

考え方、「リスク」と「機会」

リスク

・調達面での供給安定性

商品を製造するメーカーの生産キャパシティは、業界全体の低収益構造を反映して年々逼迫している。主たる分野で大きなシェアを有するブランドメーカーとしては、製造設備の不具合などで計画どおりの生産ができず、顧客への商品提供に支障が出ることは、当社の収益に大きく影響するとともに、建設現場での納期遅延などの要因ともなり得る。業界全体のリスク要因として、万全の対応を行っていく必要がある。

・品質安定性

インテリア商品やエクステリア商品を提供する立場として、品質の安定性は顧客要求事項の最上位の項目である。全国に広く販売しシェアを獲得している状況下、品質の低下・劣化による貼り替えなどの対応は、ブランドイメージの棄損になるとともに、収益を圧迫する大きなリスク要因である。品質管理を担う体制と人材の増強に向けた取り組みを継続的に進めている。

・事業活動における環境負荷
(GHG、エネルギー、廃棄物)

サンゲツ単体としては、GHGやエネルギーは事務所の照明・空調、ロジの動力など、廃棄物は商品のカット端材や不良在庫、回収見本帳などにおいて負荷が発生しているが、サプライチェーン全体に対する環境負荷は相対的に小さい状況である。一方で、グループ全体では製造を担うクレアネイト株式会社、Koroseal社における製品製造面での環境負荷が大きく、気候変動や資源循環といった世界的な課題に対し真摯に向き合い取り組みを進捗させていく必要がある。この取り組みが進展しない事態となることは、地球環境および企業経営のサステナビリティに対しての大きなリスク要因となる。

機会

・デザインするよろこびの提供

長期ビジョン・中期経営計画に掲げるスペースクリエーション企業への転換に向けての重要課題であり、デザインはプラスアルファの価値を提供する源泉である。インテリアとエクステリアの双方をモノから取り扱う唯一の企業として、デザインを追求し提供することで、企業価値を高めることができる。また、デザインを通じた顧客とのコミュニケーションは、顧客と当社がwin-winな関係を築く結果となり、その実績の積み重ねがサンゲツグループとしての高いデザイン力の構築につながっている。

・サービスと価格の適切なバランス

顧客にとっては、商品群によって求めるサービスに違いがある。価格を訴求すべき商品や、受注・出荷・配送などのサービス機能を重視すべき商品などさまざまであるため、それぞれのサービス機能に価値を感じていただき、顧客の満足度を高めることは、適切な対価を得る重要な機会となる。

・社員の健康と能力開発
・社員エンゲージメントの向上
・従業員のダイバーシティ・
 インクルージョン

人材は最も重要な基盤の一つであり、社員のエンゲージメントの向上が、業績向上に加え、企業価値の向上につながる。前中期経営計画から取り組んでいる健康経営・働き方の見直し・社員の能力開発などに加え、2022年4月からスタートする新人事制度の導入によりさらなる人的資本の強化を進めている。これはサンゲツグループの持続的な成長に大きく寄与する機会となる。

マテリアリティ・社会的価値・SDGsとの関連性