豊かな地球環境を次世代に引き継ぐことは、私たち一人ひとりの責任であり、また、個人よりもより大きな社会的影響を与える事業体が、自らの環境負荷を把握し、この低減に向けた取り組みを進めることは、企業としての責務と言えます。私たちの事業と関連の深い建設業界においても、 設計段階での調達物品の選定にあたり、CO2の排出削減や資源を循環利用できる商品を選ぶニーズは日増しに高まっており、地球環境の課題解決に向けた取り組みは、サンゲツグループ全体にとって重要なテーマであると捉えています。
このような背景や時代のニーズを踏まえて、現在マテリアリティの見直しを行っており、環境面においては、気候変動・資源循環・生物多様性の3つを重要課題として取り組んでいます。気候変動への取り組みにおいては、 Scope1&2におけるGHG排出量について、サンゲツ単体では2029年度カーボンニュートラル、グループ全体では2029年度55%の排出量削減(2021年度比)を目指します。なお、Scope3については、サプライチェーン全体での状況の把握と削減方策の明確化を進めていきます。
一方、環境関連の情報開示として、2021年10月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明しました。気候変動に伴うリスクと機会を踏まえ、当該提言に沿った計画を着実に実行し、取り組みと情報開示の充実に努めます。
また、2022年1月には国連グローバル・コンパクトへの賛同・署名を行っています。国連グローバル・コンパクトが掲げる4分野の一つである「環境」についても、分科会活動への参加や事業での実践を通じて課題解決に取り組んでいきます。
SDGsにおいては、ゴール11「住み続けられるまちづくり」をはじめとした、事業活動と関わりの深い目標に重点を置き、気候変動、資源循環、大気・水・海洋や土壌汚染などに対し、サプライチェーン全体での環境負荷低減を目指します。そして、環境配慮がなされ、快適で人の心に安らぎや喜びを与える空間の創造を通じ、地球環境を守るサステイナブルな社会の実現に貢献します。
環境問題は喫緊の課題であり、商品企画・開発から製造・調達・提案・配送・施工・廃棄に至るまで、事業活動のさまざまな点から課題解決に取り組んでいく必要があります。そのためには、組織や社員一人ひとりの課題意識の醸成と、着実な実行が必要と考えます。サンゲツグループはこれからも、環境負荷の低減に向けた着実な取り組みを進め、全てのステークホルダーの皆さまとともに、豊かな地球環境を未来につなげる企業になることを目指してまいります。
株式会社サンゲツ 代表取締役 社長執行役員
兼 事業部門ゼネラルマネージャー
近藤 康正
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