常識を疑い、理想を貫く。
デザインと環境をつなぐ開発に挑戦。
壁装ユニット
商品開発課
T.O
2018年入社
プロフィール
学生時代の研究室でサンゲツの壁紙見本帳に触れ、色彩やテクスチャー表現の可能性に惹かれて入社。商品開発課で壁紙見本帳の企画・デザイン・ディレクションを担当。環境配慮とデザイン性を両立した新商品の開発にも携わる。
Q1.私がサンゲツに入社した理由とこれまでの歩み 研究室で出会った見本帳が、私の進路を決めた
私は大学時代に所属していた美術系学部の研究で、学生宿舎の共用部をデザインする課題に取り組んだことがあります。その時、壁紙を選ぶためにサンゲツの見本帳をめくったとき、「こんなにも多彩で奥深い世界があるのか」と驚いたのです。柄やテクスチャーなど、私が学んでいたパターンデザインや色彩研究とも通じる部分が多く、興味を持ちました。
就職活動では店装ゼネコンなども受けましたが、最終的にサンゲツを選んだ決め手は「人」の魅力。学生時代、体育会で陸上競技を続けてきた私にとって、厳しさと温かさが同居する雰囲気は理想的で「ここでがんばりたい」と素直に思えました。
入社後はまず人材開発課で採用業務を経験しました。会社の視点を知ることで、デザインだけではなく会社全体を広く見る力を養うことができたのは貴重な経験でした。その後に商品開発課へ異動。最初に任された見本帳のディレクションは大きな挑戦でしたが、社内外の調整に苦労しながらも、発刊を迎えたときの達成感は今も深く記憶に刻まれています。
Q2.今取り組んでいる仕事と感じるやりがい 商品開発を通じて環境配慮とデザイン性の両立に挑戦
現在は壁装ユニットの商品開発課で、壁紙の企画開発を中心に仕事をしています。最初に市場調査を行い、トレンドや売上の分析から開発コンセプトを立て、さまざまなデザインやカラーの壁紙を開発し、一冊の見本帳として世に出すことが基本的な流れです。試作を重ねてデザイン上の細かな表現まで調整したり、品質や性能の試験も実施します。デザインだけでなく、企画から生産、販売まで幅広く関わることができる仕事です。
これまで携わった中で特に思い入れの強い仕事は、「biocloth(バイオクロス)」という植物由来の原料を使った低環境負荷型の壁紙や、「TONEGRID(トーングリッド)」というさまざまなインテリアに調和しやすい塗装色との色合わせを行った壁紙など、市場ニーズから着想を得た、新しい視点での商品開発です。環境配慮や機能性、デザイン性の両立は技術的に難しく、多くの関係者と試行錯誤を繰り返しましたが、発売にこぎつけたときの達成感と安堵は大きなものでした。
仕事のやりがいを感じるのは、自分のデザインが実際の空間で使われているのを見た瞬間です。ホテルや店舗で偶然目にしたり、SNSで「この壁紙にしました!」という投稿を見つけたりすると嬉しくなります。
Q3.成長できた経験と、これから挑戦したいこと 日本の伝統素材を未来へつなぐ商品を
成長を感じたのは、初めて見本帳開発のディレクターを任されたときです。デザインの経験はあっても、全体を統括する立場は初めてで、市場調査から企画立案、メーカーとの調整、品質検証、社内会議での承認対応まで幅広い業務を担いました。特に生産計画や出荷データなど、デザイン以外の要素に苦手意識が強く、数多くの壁にぶつかっていましたね。周りの力を借りてなんとか一冊の見本帳をまとめあげた後は、それまで難しかった作業が自然とできるようになり、自分の成長を実感しました。
これから挑戦したいのは、日本や地球の未来に貢献できる商品づくりです。サステナブルという言葉は広く浸透してきましたが、できることややるべきことはまだまだあると考えています。たとえば、和紙や織物といった日本の伝統素材には、自然素材ならではの風合いや持続可能性、伝統技術に込められたストーリー性を感じます。そのような伝統と革新をつなぐ商品開発に挑戦し、未来に誇れるインテリアを生み出していきたいです。